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2001年12月の Favorite !! は

フレディ・マーキュリー



展覧会チラシより

1970 年代から 1980 年代にかけて活動していたイギリスのロックバンド「QUEEN(クイーン)」。
そのヴオーカリストがフレディ・マーキュリーです。 彼は 1991 年 11 月 24 日、AIDS による合併症のため死去しました。今年はちょうど彼が亡くなってから 10 年の節目ということで、彼や QUEEN に関するイベントなどもいくつか行われていたようです。
今月は追悼の意味も込めまして、ロック界伝説の人物フレディ・マーキュリーの特集をお送りさせていただきます。


私が QUEEN を聞きはじめたのはつい最近のこと。それまでは「名前くらいは聞いたことがある」程度で、まったくと言っていいほど QUEEN のことは何も知りませんでした。
ある日ふとしたことから「ボヘミアン・ラプソディ」に聞き入り、気がついたら CD を七枚も立続けに買っていました。(ケチんぼの私が!)
なぜそんなにハマったのか、それは一言で言えばフレディ・マーキュリーの音楽性です。歌うために生まれてくる人がいるとすれば、まさに彼がその人ではないでしょうか。
フレディ・マーキュリーのことが語られる時、彼のパフォーマンス性やカリスマ性、ゲイ的なビジュアルなどが主に言われますが、残念ながら私はリアルタイムで QUEEN を見ていたわけではないのでそのあたりはよく分かりません。
純粋に彼の歌声を聞いてフレディ・マーキュリーってすごい!と思うようになったわけですが、もし逆に彼等のビジュアル面をリアルタイムで目の当たりにしていたら、音楽はこんなにすんなりと心に入ってこなかったかもしれません。(なんといってもオカマ+あのコスチュームですから・・・)


先日、渋谷パルコで行われていた「フレディのラプソディカルな人生を綴る展覧会」を見てきました。ライブの写真やプライベート時の写真などなど、ほとんど初めて見るものばかり。「すごい出っ歯だなぁ〜(特に幼少時が)」などと感心しながら見て回りました。ライブの彼はやっぱりかっこいい。ジャケ写やプライベート時の表情などはやはりどこか女性的、いわゆるゲイっぽいのですが、ものすごくシャープで尖ったガラスのような繊細さが感じられます。ゲイならではの感性のようなものなのでしょうか。あらためてフレディ・マーキュリーってすごかったのだなぁ、と感心しまくっていました。
狭い会場内はフレディを愛する人たちで混みあっていて、ちょっぴりコワかったです。ずっと私の前にいた皮ジャケットの男性二人は写真一枚一枚全部について熱〜く語っていらっしゃいました。ひぃ〜


フレディ・マーキュリーの書く曲は、歌詞も印象的です。
おそらく QUEEN の一番ヒットした曲(少なくとも日本では一番メジャーな曲)は「ボヘミアン・ラプソディ」だと思いますが、この曲のオペラ楽曲風の構成の凄さもさることながら、私はこの歌詞の方が衝撃的でした。
アルバム「オペラ座の夜」からここにその一部を転載させていただきます。


from " Bohemian Rhapsody "

Mama, just killed a man
Put a gun against his head
Pulled my trigger, now he's dead
Mama, life had just begun
But now I've gone and thrown it all away

・・・

Too late,my time has come
Sends shivers down my spine
Body's aching all the time
Goodbye everybody - I've got to go
Gotta leave you all behind and face the truth
Mama,ooo -
I don't want to die
I sometimes wish I'd never been born at all
『ボヘミアン・ラプソディ』より

ママ たった今人を殺してきたよ
あいつの頭に銃口を突き付けて
引き金を引いたら死んでしまった
ママ 人生は始まったばかりなのに
僕はもう駄目にしてしまった

(中略)

もう遅すぎる 僕の最期が来た
体中が苦痛に責め立てられる
さようなら みなさん
僕はもう行かなくては
あなた方の元を離れ 真実と向かい合う時だ
ママ あぁママ
死にたくないよ
時々考えてしまう
いっそのこと生まれてこなければよかったって








QUEEN の曲の中では、個人的にはシンセサイザーが用いられていない 1980 年以前の曲が好きです。
シンセサイザーを使わないバンド演奏にこだわっていた QUEEN が、時代の流れに乗ってアナログからデジタルへと方向性を変えたことは少し残念なことです。なぜなら、前期の方がより個々の人間的な魅力を感じることができるからです。
フレディ・マーキュリーの歌声も、曲のデジタル化にともなって、より個性が目立たなく平凡なヴォーカリストのように平均化されてしまっているような気がするのは気のせいでしょうか。
どちらにしろ、フレディ・マーキュリーが AIDS でもうこの世にはいないということに変わりはありません。彼の死と共に QUEEN(女王陛下。俗語でオカマの意もある)は活動停止、解散となったのです。
しかし彼がこの世を去ってから十年、いまだに私は彼以上の歌唱力と音楽的センスの歌い手はいないと信じています。






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